2010年11月8日月曜日

You don't know what love is, I don't know where a jam house is

自分で言うのもなんだが、
最近、一皮むけた気がしている。
自分の演奏のことである。

演奏に迷いがなくなってきたというか、
考えずとも、やりたいこと、あるいはやろうとしている以上のことが
自然に出てくるようになったと感じている。

しばらくすればまた迷いが出てくるだろうけど、それは次の次元での話。
とにかく今は、自分で自分の成長を感じるし、自分の演奏が楽しめている。

何が自分を成長させているのかも、自分の中では冷静に分析できているし、
今後、何をしていけばいいのかも今は割とクリアに見えている。

以下、ここ数日の刺激的な日常。

木曜日は田中哲也さん(tp、角田健一ビッグバンドのリード・トランペッター)のコンボに飛び入り。
stablematesやornithologyなどを一緒にやった。
特にornithologyは自分でも驚くほど良い演奏ができたように思う。楽しかった。

土曜日は大塚ドンファンのセッションに行き、仲間を増やす。
いつもながら同世代の素晴らしいミュージシャンの演奏に脱帽。

そして今日、日曜日は
まず新大久保へ。
木曜日に田中さんに誘われたイベントに行き、山田壮晃(ts)ビッグバンオーケストラというプロのビッグバンドのライブをタダで聴かせていただいた。しかも大森明さん(as)がゲスト。あの方の演奏をただで聴けるなんて、なんてラッキー。大森さんは言わずと知れたビバップ・アルトの最高峰に位置する素晴らしいプレイヤーである。音、フレーズ、佇まい。全てが勉強になった。田中さんがリーダーの山田さんに紹介してくれ、名刺を渡すことができた。リハトラでもいいから、ぜひ呼んでいただきたい。僕の中には、他人のバンドに入って経験を積みたいという気持ちが、今とても強くある。

そのステージを見た後、つづいて浅草へ。
9月に続いて12月のライブでもご一緒する北尾直樹さん(b)のライブを見に浅草じゃのめへ。
ここで素晴らしいサプライズが連発!
まずはカルテットのフロントを務めたDaniel Perkins(ts)さん。
僕自身、名前も演奏も聞いたことないプレイヤーだったが、本当に素晴らしかった。
カリフォルニア出身と言っていたが、まさに本場アメリカの音で、テクニックも抜群。
伝統的なものと今風なもののバランスが最高でDexter GordonやMichael Breckerを彷彿とさせた。
このお方、実は、浅草にほど近い下町で、英語教師をしているそう。人柄も素晴らしかったなあ。
3曲ほど飛び入りさせてもらい、終演後もサックストークで盛り上がってしまった。
(秋吉バンドに帯同して以来、臆せず英会話できるようになったらしい)

さて、ライブが終わり、楽器も片づけ、そろそろ帰ろうかと皆一息ついていると、
じゃのめの玄関口に一人の外国人が現れた。右手にはアルトサックスを持っている。
いったい誰だ?
話を聞けば、イタリア人のプロのジャズサックス奏者で、自分のバンドのツアーで日本に来ているという。なんか凄そうなので、「1曲やったら?」というマスターの一声で、早速セッションが始まる。
”You Don't Know What Love Is”、OK?
始まって一音出して、空気が変わった。間違いなく本物だ。
素晴らしかった、というか凄かった。彼の名は、Gianni Gebbia。
彼に続いて私もソロをとり、明らかに触発されている自分がいた。
もちろんDanielも素晴らしいソロを聴かせてくれた。

















左がDaniel、右がGianni。真ん中は久しく新しい服が買えないジャパニーズサックスプレイヤー。

You Don't Know~の一曲を終え、談笑していると、
Gianniが「こんなところにこんな場所があるなんて知らなかった」と言っていた。
僕も初めて行ったが、素敵な雰囲気のお店ですぐに気に入ってしまった。
楽しかった。興奮した。ジャズとはなんてスリリングなんだろうか。

北尾さん、保坂さん(pf)、渡辺さん(ds)、Daniel、Gianni
楽しいひと時を、どうもありがとうございました。

今日はやたらと威勢のよいことを書いてしまったが、
明日からまた謙虚に慎ましやかに暮らしていこうと思う。

にしても、一回のブログが長いよ。
もう少し、こまめに小出しに綴っていかねば。

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