2016年11月15日火曜日

明日ニューヨークへ出発します

ここには書き忘れていましたが、その後無事面接をクリアしビザとれました。
ご支援頂いた全ての方に感謝です。

この1年2ヶ月ほどの日本滞在で多くの人に出会いました。行く前にお別れを言えた人、言えなかった人様々ですが、またどこかでお会いできると信じて。

いよいよ明日、ニューヨークへ行きます。
やりたいこと、やるべきことが色々と見えてきました。
覚悟を持って貪欲に行動してこようと思います。
成果を出すべし。

1年後にいったん帰国することになりそうです。
皆様との再会を楽しみにしてます!

写真はいつぞやか日本で食べた刺し盛り。
苦しい時はこれ見て頑張れ!って、いやむしろ頑張れないだろw

2016年10月1日土曜日

旅立ちの秋という気分です

ご無沙汰です。4ヶ月ぶりくらいに書きます。

この間いろいろありました。

6月のツアーのこと、そういや何も書いてませんね。楽しかったです。収穫の多い充実した時間でした。と身も蓋もないことを書いてますが、事実です。またいつかあのメンバーでやりたいと思っています。

夏は時間があったので練習してました。いろいろ考えたり悩んだり気づくことがあったりの毎日。この歳になって、今まで知らなかった自分を知ることが結構ある。演奏の場面でもかつて味わったことのない場面に出くわしたりして、いい経験になっていると思う。こういう経験はあのままアメリカにいたらできなかったことだなと思います。刺激的な毎日、ときに痛みを伴うけれど笑、ありがたい限りです。あと、最近は本をゆっくり読んだりしてます。本は他人の経験をたどれるからいい。久々に読書欲が高まってるのでいろいろ読みたい。でも最近は小説は読む気がしないので、評伝とかエッセイとかばかりです。またそのうち小説も読みたいですが。

それと、つい先週までは魚津ミュージックキャンプに参加してました。8日間のあいだ、これでもかってくらい音楽的に濃い体験をしてました。心と体がパンク寸前でした笑。今回はスタッフだったこともあり、参加者の方とより深く交流できた気がします。この縁をまたこれからにつなげていきたい。個人的には、同世代のミュージシャン仲間たちと夜な夜な遅くまで語り合えたことはすごくよかったな。あのいつの間にか迎えていた朝の景色は忘れないと思います。

最後に大事なお知らせを!6月頭に申請を済ませていたアメリカのアーティストビザ。このほどようやく書類審査の結果が出て、無事承認されました!いやはや、本当に良かったです。このあと大使館で面接を受けて無事発給となるので、まだ油断はできないですが、ひとまず肩の荷が下りた感じはします。問題なければ11月に再渡米する予定です。

というわけで来週、国内での活動の締めくくりとして何本かライブします。どのライブも僕の信頼する素晴らしいメンバーが揃ってます。ぜひとも最後のチャンスをお見逃しなく!

◆10/3(月)
@三鷹ウナマス (tel 0422-36-6252)
http://unamas.jp
19:00 open 20:00 start
charge ¥3000 (students ¥1500)
Kazuki Yamanaka Quartet I
w/中村真(piano)中村新太郎(bass)木村紘(drums)
スタンダード曲を中心にお届けします。
◆10/4(火)
@銀座ノーバード (tel 03-6280-6006)
http://www.no-bird.com
18:00 open 19:30 start
charge ¥3500
Kazuki Yamanaka Quartet II
w/フランチェスカ・ハン(piano)須川崇志(bass)大村亘(drums)
オリジナル曲を中心にお届けします。

◆10/6(木)
@南与野ジャズマル (tel 048-749-1233)
http://saxyuq.com/jazzmal/
19:00 open 19:45 start
charge ¥2000 (students ¥1000)
Kazuki Yamanaka Trio
w/大塚義将(bass)西村匠平(drums)
いろいろはっちゃけます笑。

ご予約やお問い合わせはお店にお電話か、kazuki.yamajazz@gmail.comまで私宛にメールを頂ければと思います。平日の夜はちょっとなあ、、、とか言わずに笑、ぜひいらしてください。お待ちしております!

2016年6月3日金曜日

ビザ申請完了、そしていよいよツアーが始まります!(+思い出話をいくつか)

ようやく長い戦いが終わった。というのはちょっとばかし大袈裟である。しかしそういう感慨も確かに少しはある。この程、やっとアーティストビザの申請を完了しました。

思えば昨年8月、付け焼き刃で(今だからこそものすごくそう思う)ビザ申請を済ませてアメリカに留まり続けるつもりでいたのが、急転直下、こんな状態で申請するのは時期尚早との弁護士からの言い渡しを受け、滞在可能期限まで10日ほどしか残されていない状態での帰国が決まった。怒涛の勢いで準備を整え、帰国したのが8/31。滞在可能期限最終日の帰国であった。

一時帰国と銘打って、日本でビザ準備を継続し、なるべく早く再渡米しようと目論んで活動を継続した。すると思いのほか、日本での活動が忙しくなり、日本での生活があまりに快適すぎて、そして何より、ビザの準備が想像以上に大変だったことで、ずいぶんと長引いてしまった。「〇〇頃戻る予定」ってのを先延ばしにしてはそれを繰り返し、プレッシャーや不安もないことはなかったですが、焦ってもしょうがないし、ちゃんとした準備をしなきゃいけないのはわかっていたので、その辺は弁護士(現地のアーティストビザ申請に長けた方)を信頼して準備を継続していました。

とはいえ、早く解放されたい思いはずっとあったので、ようやくスッキリしました。最後の一週間は半ば合宿状態で缶詰め、毎日PCとにらめっこで資料作り。そして怒涛の印刷。おかげで人生初のドライアイに悩まされる始末。。。でも冷静に考えれば、弁護士とやりとりを始めておよそ1年なので、決して必要以上に時間を要したわけではなく、通常これくらい時間を要する作業なんだと思います。まあ人にもよりますが。

てなわけで、結果が出るまでもうしばらく待たされます。審査ののち、うまく取得できれば8月頃の再渡米を見込んでいますが、こればかりはどうなるかわかりません。どう転んでもいいように、心の準備をしておこうと思います。あとお金の準備、、、こっちは頑張らんとやばいね。。。誰か緊急ご支援を笑!なんて言ってたら被災地から怒られますね。ごめんなさい。

さて、いよいよツアーが始まります!ひとまずスッキリした気持ちで迎えることができてよかった。

ここ数年、毎年6月ってのは一年で最も忙しい月として恒例化している気がします。なんでかはわかりません。そういう星回りなんだと思います。去年はCDのレコーディングがありました。そりゃもうクソ忙しかった。そしてプレッシャーとの戦いでもありました。思い出せばまさに「熱いひと夏」だった。初めてのレコーディング、しかも自分でもにわかに信じられないような素晴らしいメンバーと。Gilad Hekselmanにメールをして、すぐにオッケーの返事がきてすべては動き出した。興奮とともにもう針は戻せない。やるっきゃない。毎日のように状況が変化し、気持ちが浮き沈みするなかで、とことんやりきった記憶があります。そして本番二週間前に、参加予定だったドラマーが急遽参加できなくなったときの焦り。慌てて探した結果、E.J. Stricklandも即快諾してくれた。家のあるクイーンズとスタジオのあるブルックリンをしょっちゅう行き来し、チキンオーバーライスで空腹をごまかした笑、あの夏をふと思い出してしまった。

一昨年の夏はといえば、Kazuki Yamanaka Back In Japan 2014と銘打って初めてのツアーを日本で敢行した。ニューヨークでの大学院を卒業した直後の2年ぶりの一時帰国だった。それまで大々的なツアーはしたことがなかったから、わからないことばかりだったし、何より演奏面でもいろいろと課題にぶつかった覚えがある。最近よく思うのだが、あの経験がなければ今の自分はない。それはこのときのツアーに限らず、渡米留学前の3年間の日本での演奏経験もそうだ。あの何もわかっていなかった時期に、自分なりに試行錯誤した経験がなければ今の自分はありえない。わからないときこそ人は考えるのだと思う。そしてあの頃にできた人とのつながりが今になってすごく有り難いものとなっている。それは去年帰国してから、ずっと感じていることだ。

話を戻すと、2014年のツアーでひと月半日本に滞在したあと、再び渡米した。ツアーで浮き彫りになった課題を胸に、いろいろと考え、ニューヨークでさまざまな場に足を運んだ。それからのニューヨークでの1年、最後には名だたるメンバーとのレコーディングまですることができて(当初想像もしていなかった)、課題に対する答えは見つかったかのように見えるかもしれないが、残念ながらそうではなかった。レコーディングで気づかされたのは彼らとの歴然とした距離だった。同世代で世界を牽引する彼らのパフォーマンスに、今思うと情けないほど圧倒された。言うならば、テレビで見るサッカーのブラジル代表と、実際に戦って肌で感じるブラジル代表の違いみたいなものだった。つまり、ステージ上にいる彼らを客席で見る凄さと、一緒にやって伝わって来る圧力は全然違ったということ。レコーディング直後、疲労感と達成感で呆然とするなか、同時に大きなショックを受けた。何ということはない、地力の差。しかし、何とかして彼らと同等に渡り合える力をつけたいという思いが強烈に芽生えた。そしてそののち、帰国することになって今に至る。

実を言うと、この日本に帰ってきて僕自身、かつてないくらい色々なもの掴み、成長することができたように思っている。ニューヨークにいても掴めなかった様々な答えがここ最近、ようやくわかってきた気がしているのです(きっとまだまだわかってないんだろうなと思いつつ)。もちろんそれはニューヨークで得た経験がようやく生きてきたというのも確かにある。一方で、日本にいれば真剣に音楽に取り組めるギグ(演奏機会)のチャンスを自らどんどん作っていけるし、素晴らしいミュージシャンと共演するチャンスも多いし、尊敬する先輩からアドバイスをもらったり、ミュージシャン同士で音楽について深く議論することができたりする。そして生活のことでやきもきせずに、音楽にじっくり向き合える。そういう環境が自分を成長させてくれたように思います。おそらくニューヨークにあのまま残っていたら、気づけなかったことがたくさんあったと思います。

しかし、それでも、いやそれだからこそ、もう一度ニューヨークに行って、いろんなものを見たり聞いたり、そして何よりも現地の凄腕ミュージシャンたちと日常的にもっと頻繁に演奏するチャンスをつかみに、もう一度行ってみたいという思いがあります。今なら1年前のような衝撃も少しは客観視できる地力がついたかなと。だからこそ、このタイミングでビザが申請できて良かったんだと思います。もう一度断っておくと、まだビザはとれたわけではなく、どうなるかわからないのですが。ただ申請が完了しただけですから。完全に行ける気になってますが、どうなるかわからないのです笑。

毎年6月が忙しいという話からだいぶ逸れてしまいましたが、そうです今年の6月はツアーです。さっきの2014年以来2年ぶりのツアーです。CDをリリースしてから、ちゃんとリリースツアーをやれていなかったのですが、待望のそれです。アルバムSongs Unconscious-mindedの収録曲を中心に、オリジナル曲ばかりやると思います。

当たり前ですが、楽しみです。そしてまた今回もたくさん課題が見つかるといいなと思っています。このツアーのあとは、自分のバンドの演奏予定は一切いれてませんので、ぜひともお見逃しなく!


<Kazuki Yamanaka Quartet Tour 2016 ~Songs Unconscious-minded~>
山中一毅(alto & soprano sax, compositions)
渡辺ショータ(piano)【名古屋・京都公演に参加】
佐藤浩一(piano)【大阪・関東3公演に参加】
大塚義将(bass)
桃井裕範(drums)
6/8(水)@名古屋・金山 Mr.Kenny's
19:30〜 予約¥3000当日
¥3500学生¥2500
TEL 052-881-1555
http://www.mrkennys.com
6/9(木)@京都・三条 le club jazz
19:30〜 予約
¥3000当日¥3500学生2500
6/11(土)@大阪・梅田 Jazz On Top
19:30〜 
予約¥3000当日¥3500学生¥2500
TEL 06-6311-0147
http://www.jazzontop.com/index2.htm
6/23(木)@埼玉・蕨 Our Delight
19:45〜 予約/当日
¥2500学生¥1500
TEL 048-446-6680
http://ourdelight.blog.jp
6/25(土)@三鷹 Una Mas
14:00〜 
予約/当日¥2500学生¥1500
TEL 0422-36-6252
http://unamas.jp
6/26(日)@御茶ノ水 NARU
19:15〜 予約/当日
¥2500
TEL 03-3291-2321
http://www.jazz-naru.com
 

というわけで各地で皆さんにお会いできるのを楽しみにしております!
※各地で空き時間にレッスンも受け付けていますのでご興味のある方はkazuki.yamajazz@gmail.comまでご連絡ください。レッスンに関する考え方などはhttp://kazukiyamanaka.com/#lessonをご覧ください。

最後に、僕のアルバムがどんな感じか全然知らない人もいると思いますので、久々にプロモーション動画をシェアします。ちなみにこの動画は自分で編集しました。当時そのためにニューヨークの市立図書館に通っていたのを思い出します。

そして、レコーディングから1周年記念ということで、1曲だけフルトラックでユーチューブにアップしました。「浜辺の歌」のオリジナルアレンジ。今改めて聴くといろいろ気に食わない部分もありますが、自分のソロはアルバムの中で一番気に入っています。あとGilad Hekselman(guitar)とFabian Almazan(piano)が同時に掛け合いでソロをとっています。今思うと何とも贅沢ですし、彼らが遊び心溢れる素晴らしいソロをこういった日本の歌のアレンジでとってくれたことを誇りにも思います。ぜひ最初から最後まで聴いてみてください。

これらの動画の曲はツアーですべてやるつもりです。でもCDとは全然違う演奏になると思います。もはや考えてることや想像していることが1年前とは全然違うからです。今の方が絶対いいと思っています。なので、この動画を見て満足してライブに来ない、なんてことはしないでください。お願いしますね笑

2016年3月12日土曜日

沖縄の海に思うこと

ようやく春を感じる今日この頃。とはいえ、書いている今日は寒の戻りで最高気温も10度を下回るそう。まあこの春を焦らしている感じは嫌いじゃないのだ。嫌なのは春が来たと思った途端に、すぐに真夏のように暑くなるここ数年の気候。ニューヨークでも割とそれに近い感じだった気がする。地球全体の問題である。

前置きはさておき、改めて昨年秋から続けざまに行ってきたライブに来て頂いた全てのお客さんに感謝申し上げます。ありがとうございました!

Kazuki Yamanaka New Quartets JAPANと題した全6回のシリーズは先月で無事完結した。そのあいだにデュオのライブをやったり、他のミュージシャン主催のライブに呼んでもらったり、多くの演奏のチャンスがあった。ここ最近、改めてそれらの演奏の録音を聴き直したりしている。当然多くの発見があり、多くの課題を見つけ反省を書き残すのだが、昔(2〜3年前くらい)と比べるとだいぶ視点が変わったように思う。と書いといて言い直すが、否、視点が変わったのではなく、視野が広がって気づけること、気にかけることが増えてきた感じがする。

話は変わるが、つい先日ほとんど誰にも内緒で沖縄に行った。短い小旅行だが、沖縄には初めて行った。海が本当に綺麗だった。ご飯も美味しかったし、人は気さくで優しい人ばかりな感じだった。そして、ちんすこうにしばらくハマった。あれはクセになる。

と、いかにも沖縄な話題はさておき、旅の一番のハイライトはと言われたら、間違いなく「ひめゆりの塔」である。行くまであまり詳しいことは知らなかった。しかしそこに併設された資料館が立派なもので、沖縄戦という史上稀に見る残酷な地上戦の悲惨さを克明に知ることができた。何より驚いたのは、当時「ひめゆり隊」と呼ばれた女子学童隊(後方支援部隊)にいた方が今も健在で「証言員」という立場で話をしてくれるのだ。当時16歳、現在87歳と言っていたおばあさん。健康そのもので記憶もしっかりしている。当然、多くの仲間を当時の戦争で失っている。言い方は悪いが奇跡の生存者だ。落ち着いた語り口で「戦争は人殺し以外の何物でもない」と語る。「命が一番大事」と訴えかけていた。話を聞けば聞くほど、畏怖の念やら感動やらが込み上げた。おばあさんも真剣に話を聞く若者を見て、少し嬉しそうというか手応えを感じる表情を見せていた。最後には9条を改正しようとしている現政権をバッサリ批判していたな。現世に生きる身としてどんなに辛いことがあっても、当時の沖縄の現実の辛さからしたら屁みたいなもんだ。そんな少々子供っぽい感慨も忘れずにいようと思う。


その後訪れた綺麗な海を見ても、森を見ても、ひめゆりの歴史が頭をよぎった。この写真は名護市の浜辺で撮ったもの。ちょっと色加工してます、すいません。でもこんな綺麗な所に、基地が移設されようとしているんですね。恥ずかしながら無関心でいたことも、やはり気にかかって考えさせられました。

こんなことがあってかなくてか、ここ最近は演奏に対しての心境の変化があったと思う。僕はこれまで自分自身のために、自分を変革し続けるために音楽をやっていくんだという気持ちが強かったように思う。でもそうじゃなくて、誰か他人のために音楽を追求するほうが価値があるんじゃないかと思い始めた。他人というと、誰か具体的な人というイメージに聞こえるでしょうが、もう少し言えば、自分の外界、世界とか、社会とか、仲間とか家族とかそういうものとつながって、そこに何か好い影響を与えられるような音楽家でありたい。平たく言えば、やっぱり人を感動させ人を巻き込める音楽を奏でられるようにならなきゃだめだなと感じ始めている。そういう目的があって、そのための手段として自分を変革し続けるということなのかもしれない。音楽って何のためにあるかと言われたら、極論としては人の心を豊かにするってことじゃないかと。そのためにすべてのエゴを捨てて、音楽ができるようになったらいいなあ。道は長い。以上、独り言のコーナーでした!

さて!3月から4月にかけては新たなシリーズでライブをします!今回はKazuki Yamanaka Chamber Jazz Seriesと銘打って、ドラムのいない小編成(デュオかトリオ)で室内楽のようなジャズをやります。と言ってもよくわからないかもしれませんが、百聞は一見にしかずです!各回ともに素晴らしいミュージシャンを揃えています。ジャズ初めての方にもオススメ。お気軽にいらしてください!



そして6月にはリーダーカルテットでのツアーも決まりました!いったいいつまで日本にいるんだよ、と言われそうですが、今のところこの6月のツアーを最後に再渡米しようと目論んでいます。すべてはビザ次第ですが、、、どうなることやら。行く行く詐欺にならないように笑、きちんとやっていくのでもう少し気長に見てやってくださいませ。

6月のツアー予定も載せちゃいます。New Quartetsシリーズで大きな手応えを感じたバンドを引き連れてやります。今からとても楽しみです。
<Kazuki Yamanaka Quartet 2016 Tour>
w/ 渡辺ショータ(piano)大塚義将(bass)桃井裕範(drums)
6/8(水)@名古屋Mr. Kenny's
6/9(木)@京都Le Club Jazz
w/ 佐藤浩一(piano)大塚義将(bass)桃井裕範(drums)
6/11(土)@大阪Jazz On Top
6/23(木)@蕨Our Delight
6/25(土)@三鷹Una Mas(昼の部)
6/26(日)@御茶ノ水NARU

今後ともよろしくお願いいたします!

2016年1月1日金曜日

Happy New Year 2016! 〜30歳を迎えた感慨〜

あけましておめでとうございます。

今年の年越しは4年ぶりに日本で迎えることができました。大晦日に高校の友人たちと結構本気でサッカーをしたおかげで、体じゅうのありとあらゆる筋肉と腰が激しく痛み、歩くのもままならないままで正月を迎えています。なにせこんなに体を動かすのは高校生ぶりくらいなものだったので、予想以上にキテいる。痛みが翌日にきてる分、まだ若いってことでしょうか。。。けれど不自由極まりない体を理由に、家で音楽を聴きながらゆっくり迎える正月は実に贅沢。

さて、数日前についに30歳になった。もう若いなんて簡単には言えない歳。とはいえ、まだまだいろんな面で大人になりきれないガキだなあと思う部分がある。高校生の頃、二十歳を通り越してはやく三十になりたいと思っていた。当時は割と精神的に老けていたところがあり、早く大人と呼ばれる世代の歳になって、歳が気持ちに追いついて欲しいなんていう生意気な気持ちがあったのだ。で、実際になってみるとまだまだ子供のままだなと。下手したら高校生の頃と基本的な考え方というか生きることに対するスタンスはあまり変わってないように思う。それ自体、自分は良いことだなあと思っているけど。

もちろん、この10年間信じられないくらい多くの濃い経験を積んだ。こんなに激動する10年は今後訪れないんじゃないかと思うくらいだけど、実際40、50、60とこれから歳を重ねたときにどう感じるのだろう。そんなことを思いながら、今日この日記を書いている。

10年前はまだ何もわかっちゃいない大学生だった。卒業し、就職し、退社し、プロを目指して活動を始め、アメリカに渡り、音楽の学校を卒業し、ニューヨークでバイトしながら音楽活動をし、そして今年CDまで作ってしまった。それも束の間、急遽日本に帰国することになり、今こうして実家で正月を迎えている。

こうやって書くとあっという間の間に、いろんなことがあった。そしていろんな出会いと別れがあった。当然のことながら、精神的に成長した部分はたくさんある。少しは大人になれた気もしている。どんなことがあっても必要以上に驚いたりすることはないし、めげることもないし、あらゆる想定外のことに何とか対処できる力はついてきたと思う。

それでもなお、未だに自分が人間的に未熟だなと感じることは多々あり、様々な人から教えを受けて自分のまだ知らぬ自分に気づくことがある。今年は特にそうだった。CDのレコーディングを通じて、ビザを準備する中で、そして帰国してから、一年を通してあらゆる新たな出会いや再会があった。その中で自分を見つめ直さなきゃいけない場面が多くあった。この歳にして自分に関して多くの発見があった。やはり人との関わり以上に大事なものはないなと改めて思う。

一つ言えるのは、こうして今でも心身が健康で、成長していける環境にいられることは幸せ以外の何物でもないだろうということ。この調子で30代もバシバシ成長していきたい。けれども、その過程は20代のそれとはだいぶ変わってくるんじゃないかという気がしている。

ここからようやく音楽の話になる。僕の言う成長というのは、ほとんど音楽面での成長を言っている。といっても人間的に成長することと音楽的に成長することは密接につながっているし、ほとんど表裏一体だと思う。で、20代はただひたすらに実体の見えないもの、わからないものを探し求めてガムシャラに進んできた感がある。それがここにきてようやく、朧げではあるが求めていたものの姿が見えてきたようだ。

20代でしたありとあらゆる経験、一見無駄な回り道に思えるようなことも、今ここから初めて生きてくるんじゃないかと期待している。つまり、一通りのことを経験した今、今後どうやっていくのか、どう進んでいくのか、何をしたらいいのかがだいぶ見えてきたので、30代はもう少し遠回りすることなく進んでいけるような感じが何となくだけどしているのだ。

こうやって書くと、ここからは平坦で簡単な道のりが待っているかのようだが決してそうではないと思う。見えているからといってつかみやすいというわけではない。それくらいのことが、20代の経験を経てわかるようにはなったということだと思う。

思えば、会社をやめてプロの道を志したとき、30歳というのを一つの節目にとらえていた。そこまでに、まずは一人前のミュージシャンとして成立できるようにすることを目標にしていた。一人前が何を意味するかは今でもわからない。けれども、今の感覚として、悪くはない、ここで道を閉ざすわけにはいかない、この先を信じて続ける価値があるところに立てているという感覚は間違いなくある。

いずれにせよ、これからの5年、10年はまた新たに楽しみであることに変わりはない。というわけで、今後も一歩ずつ着実に前へ進んでいけるように頑張ります。

ここからは余談ですが、最近日本にいることもあって美味しいお店の開拓を始めた。30代の一つの目標として本当に美味しい店を探して、味を覚えるというのを最近決めた。そしてなるべくカウンターに座る。手始めに、最近御徒町にある老舗の天麩羅屋、銀座新富町にある隠れ家的な蕎麦屋に行きました。どちらももちろん美味しかった。この手のお店は頻繁に通えるわけでは当然ないので、少しづつ開拓していきます。




で、その分、どうでもいいものにお金を払って食べることを徐々に減らすようにしようと思っている。去年一年間は目標通り(半ば冗談で掲げた目標でしたが)マクドナルドに一度も行かないで済んだ。一年の3分の2をアメリカで過ごしたことを考えればこの目標達成は中々褒められることじゃないかと。で、今年はコンビニの菓子パン類を食べるのやめます。体に悪いものたくさん入ってるのは間違いなさそうなので。僕は外を出歩いているときに、ちょっと小腹が減るといつもコンビニで餡パンとかメロンパンとかクリームパンとかを買う癖がついていて、去年より難関な目標となるのは間違いない。ニューヨークにいるときでさえ、日系スーパーに行ってよくその手のパンを買って食べていた。代替案としてパンの代わりにバナナとかを食べるようにしようと思ってるけど、果たして??乞うご期待ください笑。

さて、今後の展望ですが、まだしばらく日本にいます。もちろんライブもまだまだやります。ビザの申請、忙しいのと面倒くさいのとであまり進められていなかったのですが、何としてでもやります。遅くとも2月中には申請できるように。と宣言することでケツに火を点けるやりかたです笑。うまく通れば4月か5月に戻れる計画ですが、どうなるかな。こればかりはわからないところもあるので、できる限りの準備をやるだけです。

以下、今後決まっている主なライブの予定。

これ以外にもいくつか決まっている予定がありますので、詳しくはウェブサイトを見てください。
www.kazukiyamanaka.com

あとCD、おかげさまでだいぶ売れました。ありがとうございます!正直言うと日本に持ってきた在庫がそろそろ尽きそうです。とりあえず、もうしばらくはライブ会場でも売れるように持ち歩きますが、いつなくなるかわからない位です。あとはタワーレコード、ディスクユニオンの以下の限定店舗での在庫を頼りにしてもらえれば。こちらもお早めにどうぞ!
<タワーレコード>
札幌ピヴォ店、仙台パルコ店、浦和店(浦和パルコ内)、新宿店、横浜ビブレ店、名古屋パルコ店、難波店
<ディスクユニオン>
新宿ジャズ館、お茶の水JAZZ TOKYO、吉祥寺ジャズ館、横浜関内ジャズ館

あと最終手段として笑、iTunesとアマゾンのダウンロード販売はいつでもどうぞ!


それでは皆様のこの一年の繁栄と健康を願っております。今年もよろしくお願いします。
2016年元旦 山中一毅