2010年10月26日火曜日

中国での出来事(穐吉敏子ツアー回想録vol.1)

穐吉敏子ジャズ・オーケストラ・フィーチャリング・ルー・タバキン
の東京公演から早1週間が過ぎた。

10/13に北京に到着し、10/15北京公演
10/16には上海に移動し、10/17上海公演
10/18には東京に戻り、10/18東京公演(移動日=公演日!)
という恐ろしくタイトなスケジュールの中で、
テレビの撮影部隊の手伝いをこなしながら、バンドに同行したわけである。

終わってしまった今は、もはや何とも言えない心境である。
悪い意味ではない。
今思えば、夢のような時間だった。

書きたいことは山ほどある。
今日のところは、どんなことがあったのか書いてみようと思う。
思ったこと、感じたことはまた後日詳しく。

①10/13
成田から北京に到着。
中国航空の機内アナウンスの英語が、もはや中国語に聞えて笑えた。
晩飯を食べた飲食街の街並み↓ 赤提灯が食欲&酒慾をそそる?
 

②10/14
この日は、北京公演前日ということで、バンドのリハーサルを撮影。
本物のサウンドを目の当たりにし、一人でテンション揚がりまくってしまう。
マイクなど一切通さない、練習室での生音。これは鳥肌ものである。
撮影の手伝いをこなしつつも、バンドに目が釘付けになる。
メンバーのウォーミングアップから、楽器のセッティングから、立ち居振る舞いまで
何から何まで気になってしょうがない。
練習が休憩になり、撮影も一時中断したところで、すかさずバンドメンバーとコンタクトを図る。
とりわけ、Alto Saxの2人、Dave Pietro & David Bixlerには
自己紹介(事前に飛行機の中で何年かぶりの英作文を断行し丸暗記しておいた(笑))をして
名刺を渡すことに成功。
図々しくも「このツアー中、もしも時間があれば何か教えていただけませんか?楽器も持ってきてありますんで。」みたいなことを慣れない英語で伝え、快く「Sure!」の返事をいただく。

③10/15
北京公演については撮影を一切しなかったので、この日は比較的時間が空いた。
フリーだった午前中に、ちょっと観光した。
ちなみに滞在した三日間、北京はずっと青空。
靄がかかっているのが普通で、こんなにも晴れ渡った北京は非常に珍しいそう。
というわけで↓

こうしてみると綺麗な顔をしておりますね。
それはさておき北京公演は客席でじっくりと見ることができた。

④10/16
上海に到着。この日は撮影のスケジュールがぎっしりで中々忙しい時を過ごした。
上海の街中で穐吉さんへのインタビューもあった。
このあたりから、僕自身、ようやくこの人の凄さを身をもって感じ始める。
この日の夕食は、撮影の合間を縫って一部のメンバーと会食。
マンデイ満ちるさんとその夫であるAlex Sipiagin (Tp)、それからAndy Hunter (Tb)の三人を連れて
上海蟹のお店へ。
黒烏龍茶のCMに出てきそうな丸テーブルを囲む店で、極上中華を味わう(ごめんなさい)。
上海蟹など当然生まれて初めてだが、
正直それよりもAlexやAndyと何を話そうかで頭がいっぱいであった。
しかしながら、最年少の私は丸テーブルを回ってビールを注ぐのに忙しかった。
日本語が少し話せるAndyに「オツカレサマデス!」と言われ、思わず苦笑い。

⑤10/17
上海公演当日。コンサート自体を撮影することもあり、朝からフル稼働。
と言いつつも、僕自身は撮影するわけでもないので、やはりコンサートは客席で聞けた。
そしてこの日は何よりも大きな出来事が本場前にあった。
リハも終わり、後は開場・開演を待つのみで、しばらくの待ち時間が生まれた。
楽屋周辺でもメンバーが思い思いに本番前の時間くつろいでいる様子。
そのとき僕の前を通りがかったDavid Bixlerと何らかのやりとりをした。
詳しくは覚えていないのだが、何らかの会話をした後、
David:「今、楽器は持っているのか?」
I:「持ってきた。でも今、車の中だ」
みたいな会話をした。
今がチャンスだ、と確信するも、よりによって車は買い出しに出てしまっていた。焦った。
車よ、早く戻ってきてくれ。そう願っていると10分もしないうちに戻ってきた。
急いで楽器を取り出し、楽屋に直行!
サンドイッチを食べていたMr.Bixlerに楽器を見せた。
I:「楽器、取ってきました!お願いします!!」
David:「オッケー、やろう!」
というわけで、即席のレッスンが実現したのである。
楽屋の裏の裏の、いくつかのドアを開けてたどりついた非常階段の踊り場みたいなスペース。
感動と興奮の中、胸の高鳴りを抑えて、まずはConfirmationをテーマからソロ1コーラス。
北京に来てから練習できていなかったから、不安もあった(何よりリードの状態が不安だった)が、意外と良い演奏ができ、落ち着きを取り戻す。
その後は苦手な英語を懸命に聞きとった。幸いにもだいたいわかった。
約20分、貴重な時間はあっという間に終わった。
それにしても、なんという素晴らしい体験。
Thank you so much, Mr.Bixler↓
今日はここまでにしておきます。
東京公演ならびにツアーに同行した所感については、また日を改めて書きます。
お楽しみに!



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