あけましておめでとうございます。
今年の年越しは4年ぶりに日本で迎えることができました。大晦日に高校の友人たちと結構本気でサッカーをしたおかげで、体じゅうのありとあらゆる筋肉と腰が激しく痛み、歩くのもままならないままで正月を迎えています。なにせこんなに体を動かすのは高校生ぶりくらいなものだったので、予想以上にキテいる。痛みが翌日にきてる分、まだ若いってことでしょうか。。。けれど不自由極まりない体を理由に、家で音楽を聴きながらゆっくり迎える正月は実に贅沢。
さて、数日前についに30歳になった。もう若いなんて簡単には言えない歳。とはいえ、まだまだいろんな面で大人になりきれないガキだなあと思う部分がある。高校生の頃、二十歳を通り越してはやく三十になりたいと思っていた。当時は割と精神的に老けていたところがあり、早く大人と呼ばれる世代の歳になって、歳が気持ちに追いついて欲しいなんていう生意気な気持ちがあったのだ。で、実際になってみるとまだまだ子供のままだなと。下手したら高校生の頃と基本的な考え方というか生きることに対するスタンスはあまり変わってないように思う。それ自体、自分は良いことだなあと思っているけど。
もちろん、この10年間信じられないくらい多くの濃い経験を積んだ。こんなに激動する10年は今後訪れないんじゃないかと思うくらいだけど、実際40、50、60とこれから歳を重ねたときにどう感じるのだろう。そんなことを思いながら、今日この日記を書いている。
10年前はまだ何もわかっちゃいない大学生だった。卒業し、就職し、退社し、プロを目指して活動を始め、アメリカに渡り、音楽の学校を卒業し、ニューヨークでバイトしながら音楽活動をし、そして今年CDまで作ってしまった。それも束の間、急遽日本に帰国することになり、今こうして実家で正月を迎えている。
こうやって書くとあっという間の間に、いろんなことがあった。そしていろんな出会いと別れがあった。当然のことながら、精神的に成長した部分はたくさんある。少しは大人になれた気もしている。どんなことがあっても必要以上に驚いたりすることはないし、めげることもないし、あらゆる想定外のことに何とか対処できる力はついてきたと思う。
それでもなお、未だに自分が人間的に未熟だなと感じることは多々あり、様々な人から教えを受けて自分のまだ知らぬ自分に気づくことがある。今年は特にそうだった。CDのレコーディングを通じて、ビザを準備する中で、そして帰国してから、一年を通してあらゆる新たな出会いや再会があった。その中で自分を見つめ直さなきゃいけない場面が多くあった。この歳にして自分に関して多くの発見があった。やはり人との関わり以上に大事なものはないなと改めて思う。
一つ言えるのは、こうして今でも心身が健康で、成長していける環境にいられることは幸せ以外の何物でもないだろうということ。この調子で30代もバシバシ成長していきたい。けれども、その過程は20代のそれとはだいぶ変わってくるんじゃないかという気がしている。
ここからようやく音楽の話になる。僕の言う成長というのは、ほとんど音楽面での成長を言っている。といっても人間的に成長することと音楽的に成長することは密接につながっているし、ほとんど表裏一体だと思う。で、20代はただひたすらに実体の見えないもの、わからないものを探し求めてガムシャラに進んできた感がある。それがここにきてようやく、朧げではあるが求めていたものの姿が見えてきたようだ。
20代でしたありとあらゆる経験、一見無駄な回り道に思えるようなことも、今ここから初めて生きてくるんじゃないかと期待している。つまり、一通りのことを経験した今、今後どうやっていくのか、どう進んでいくのか、何をしたらいいのかがだいぶ見えてきたので、30代はもう少し遠回りすることなく進んでいけるような感じが何となくだけどしているのだ。
こうやって書くと、ここからは平坦で簡単な道のりが待っているかのようだが決してそうではないと思う。見えているからといってつかみやすいというわけではない。それくらいのことが、20代の経験を経てわかるようにはなったということだと思う。
思えば、会社をやめてプロの道を志したとき、30歳というのを一つの節目にとらえていた。そこまでに、まずは一人前のミュージシャンとして成立できるようにすることを目標にしていた。一人前が何を意味するかは今でもわからない。けれども、今の感覚として、悪くはない、ここで道を閉ざすわけにはいかない、この先を信じて続ける価値があるところに立てているという感覚は間違いなくある。
いずれにせよ、これからの5年、10年はまた新たに楽しみであることに変わりはない。というわけで、今後も一歩ずつ着実に前へ進んでいけるように頑張ります。
ここからは余談ですが、最近日本にいることもあって美味しいお店の開拓を始めた。30代の一つの目標として本当に美味しい店を探して、味を覚えるというのを最近決めた。そしてなるべくカウンターに座る。手始めに、最近御徒町にある老舗の天麩羅屋、銀座新富町にある隠れ家的な蕎麦屋に行きました。どちらももちろん美味しかった。この手のお店は頻繁に通えるわけでは当然ないので、少しづつ開拓していきます。
で、その分、どうでもいいものにお金を払って食べることを徐々に減らすようにしようと思っている。去年一年間は目標通り(半ば冗談で掲げた目標でしたが)マクドナルドに一度も行かないで済んだ。一年の3分の2をアメリカで過ごしたことを考えればこの目標達成は中々褒められることじゃないかと。で、今年はコンビニの菓子パン類を食べるのやめます。体に悪いものたくさん入ってるのは間違いなさそうなので。僕は外を出歩いているときに、ちょっと小腹が減るといつもコンビニで餡パンとかメロンパンとかクリームパンとかを買う癖がついていて、去年より難関な目標となるのは間違いない。ニューヨークにいるときでさえ、日系スーパーに行ってよくその手のパンを買って食べていた。代替案としてパンの代わりにバナナとかを食べるようにしようと思ってるけど、果たして??乞うご期待ください笑。
さて、今後の展望ですが、まだしばらく日本にいます。もちろんライブもまだまだやります。ビザの申請、忙しいのと面倒くさいのとであまり進められていなかったのですが、何としてでもやります。遅くとも2月中には申請できるように。と宣言することでケツに火を点けるやりかたです笑。うまく通れば4月か5月に戻れる計画ですが、どうなるかな。こればかりはわからないところもあるので、できる限りの準備をやるだけです。
以下、今後決まっている主なライブの予定。
これ以外にもいくつか決まっている予定がありますので、詳しくはウェブサイトを見てください。
→www.kazukiyamanaka.com
あとCD、おかげさまでだいぶ売れました。ありがとうございます!正直言うと日本に持ってきた在庫がそろそろ尽きそうです。とりあえず、もうしばらくはライブ会場でも売れるように持ち歩きますが、いつなくなるかわからない位です。あとはタワーレコード、ディスクユニオンの以下の限定店舗での在庫を頼りにしてもらえれば。こちらもお早めにどうぞ!
<タワーレコード>
札幌ピヴォ店、仙台パルコ店、浦和店(浦和パルコ内)、新宿店、横浜ビブレ店、名古屋パルコ店、難波店
<ディスクユニオン>
新宿ジャズ館、お茶の水JAZZ TOKYO、吉祥寺ジャズ館、横浜関内ジャズ館
あと最終手段として笑、iTunesとアマゾンのダウンロード販売はいつでもどうぞ!
それでは皆様のこの一年の繁栄と健康を願っております。今年もよろしくお願いします。
2016年元旦 山中一毅