1週間とは言えいろんなことがあって
いくつかの大事な発見があったので
とても貴重な時間でした。
まず先週末、ほんの2泊(実質1日の滞在)だけですが
ボストンに行きました。
大学時代の仲間と旧交を温め、久々に「観光」をしました。
ボストンまではバスで4時間、片道15ドルで行けちゃうんですね。
しかも日本の夜行バスよりも快適なバスでした。
行く前の事前情報では
とにかく「旨い海鮮食っとけ」という人が多々だったので
旨い海鮮ばっかり食いました。
ロブスター、オイスター、クラムチャウダー、ターターダー...
(直後彼らは獰猛極まりない人類の胃の中でまんまと消化された)
男3人グルメ旅みたいな感じで少々気色悪いですが
観光した場所を振り返ると、実にアカデミックな旅でした。
なぜならハーバードを見学し、MITを見学し
ボストン美術館で締めるという
これ以上ないアカデミズムコースだったからです。
これは想定外でした。
ノープランな男たちは、話してるうちになぜだか、それを選んだ。
中でもボストン美術館は
自分にとって重要な訪問でした。
大学時代、ほとんんど何も勉強しなかった自分ですが
最後の最後、卒論だけは本気で書いたわけですが
その時のテーマが岡倉天心でした。
その岡倉が初代日本美術部長として
日本の美をアメリカに紹介する拠点としていたのが
ボストン美術館だったわけです。
彼の思想や生き様に今でも魅了され続けている自分にとっては
この場所に足を踏み入れただけでも意義深かったのですが
単純に、久々の美術館見物が楽しくて刺激的で
思わず帰り際、売店で本を買ってしまった。
これまでそんなことしたこともないのに。
日本語の本です笑。(英訳付)
日本美術のコーナーに一番時間を割いて見学したあと
抑えきれずに買ってしまったのがこれ。衝動買い、ではないはず...
別に着物に格段興味があるわけではない。
しかし、日本の「色」ってのは本当に繊細、芸が細かい、美しい。
これは欧米にはない。彼らは基本べた塗りが好きだから。
しかも、日本の色にはこれまた絶妙な名前がついている。
たとえば僕の好きな緑色ひとつとってみても
萌葱色、柳色、松葉色、鶸色、錆御納戸、柳鼠、木賊、青竹色
と、この本(左)で紹介されている。美しい着物の写真とともに。
読み方全部わかりますか、ってわかるわけないですね。
まあ何と言うか、アメリカで生活していると
日本とアメリカ、それぞれのいい所、悪い所
様々に感じることがあるわけです。
その中で一つ確実に思うのは
日本の美的な繊細さ、巧妙さ、職人的なこだわり。
これはきっと世界に誇るべきものだろうということです。
そして少々大それたことを言えば、
1人の日本人として音楽をやっていく上で、
この日本的な美というのを、常にどこかに隠し持っておきたい。
別に隠す必要はないですが。
実を言うと、これらの本を買った最大の理由は
作曲面で何かインスパイアされうる気がしたから。
曲名とかつけるときにも笑。
ともかく、ボストンはNYCとは違い
街が綺麗で落ち着いていて、歩いてるだけでも楽しい。
また行きたいと思わせる街でした。
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