2011年5月30日月曜日

日々の発見のその先に

昨日は澤田一範さん(as)のウィズ・ストリングスを聴きに行きました。
澤田さんは、日本の誇る最高のビバップ・アーティストです。
僕は心から尊敬しているし、聴いていると惚れ惚れします。
昨日もいろいろな発見をしながら聴かせていただきました。

自分の課題を頭に入れながら集中して聴いていると、
いろいろな発見がありました。まさに、生の現場で技を盗むといった感じです。

とはいえ、発見することと習得することは、
当然のことながらわけが違う。
発見したことが身につくまでには相当な時間を要する。
そもそもその発見が正しいかどうかがわかるまでにも時間がかかることもある。

それでも、この「発見」こそ自分の成長の第一歩であると、
これまでの経験からも断言できると思う。

ライブを見に行くのもそうだし、日々の練習でも、CDを聴くのでも、
とにかく実践することでいろいろな発見がある。
そして発見した時は、なんだか楽しく嬉しくなる。

ちなみに最近の発見は
へその下(丹田と言うらしい、英語ではcenter of the bodyらしい)あたりに力を込めて吹く感覚。
これはまだまだ試行錯誤中だけど、少しわかりつつある気がする。

それから、バド・パウエルの素晴らしさ。
今まで1、2回聴いただけだった「The Jazz Giant」というアルバムを改めて聴いたら、
パウエルのことを初めて好きになった気がする。
パーカーにも言えることだけど、何よりも圧倒的な唄心があるんだと気づいた。
完璧なテクニックばかりに目が行きがちだけど、
テクニックはあくまでもその唄心を完璧に表現するための手段にすぎない。
結論、結局のところ完璧なのだ。
これぞ真のアーティスト、真の天才たる所以ということでしょうか。

ところで、最近読み始めた鴻上尚史さんの「発声と身体のレッスン」という本がある。
その冒頭部分で、鴻上氏は「悩むこと」と「考えること」は違うと述べていた。
曰く、
「悩んでいる」と時間はあっという間にたちます。そして同じところをぐるぐると回っているだけ。
「考える」とは、・・・それに使った時間だけ発見や吸収がある。
とのこと。
妙に納得してしまった。

0 件のコメント:

コメントを投稿