2016年6月3日金曜日

ビザ申請完了、そしていよいよツアーが始まります!(+思い出話をいくつか)

ようやく長い戦いが終わった。というのはちょっとばかし大袈裟である。しかしそういう感慨も確かに少しはある。この程、やっとアーティストビザの申請を完了しました。

思えば昨年8月、付け焼き刃で(今だからこそものすごくそう思う)ビザ申請を済ませてアメリカに留まり続けるつもりでいたのが、急転直下、こんな状態で申請するのは時期尚早との弁護士からの言い渡しを受け、滞在可能期限まで10日ほどしか残されていない状態での帰国が決まった。怒涛の勢いで準備を整え、帰国したのが8/31。滞在可能期限最終日の帰国であった。

一時帰国と銘打って、日本でビザ準備を継続し、なるべく早く再渡米しようと目論んで活動を継続した。すると思いのほか、日本での活動が忙しくなり、日本での生活があまりに快適すぎて、そして何より、ビザの準備が想像以上に大変だったことで、ずいぶんと長引いてしまった。「〇〇頃戻る予定」ってのを先延ばしにしてはそれを繰り返し、プレッシャーや不安もないことはなかったですが、焦ってもしょうがないし、ちゃんとした準備をしなきゃいけないのはわかっていたので、その辺は弁護士(現地のアーティストビザ申請に長けた方)を信頼して準備を継続していました。

とはいえ、早く解放されたい思いはずっとあったので、ようやくスッキリしました。最後の一週間は半ば合宿状態で缶詰め、毎日PCとにらめっこで資料作り。そして怒涛の印刷。おかげで人生初のドライアイに悩まされる始末。。。でも冷静に考えれば、弁護士とやりとりを始めておよそ1年なので、決して必要以上に時間を要したわけではなく、通常これくらい時間を要する作業なんだと思います。まあ人にもよりますが。

てなわけで、結果が出るまでもうしばらく待たされます。審査ののち、うまく取得できれば8月頃の再渡米を見込んでいますが、こればかりはどうなるかわかりません。どう転んでもいいように、心の準備をしておこうと思います。あとお金の準備、、、こっちは頑張らんとやばいね。。。誰か緊急ご支援を笑!なんて言ってたら被災地から怒られますね。ごめんなさい。

さて、いよいよツアーが始まります!ひとまずスッキリした気持ちで迎えることができてよかった。

ここ数年、毎年6月ってのは一年で最も忙しい月として恒例化している気がします。なんでかはわかりません。そういう星回りなんだと思います。去年はCDのレコーディングがありました。そりゃもうクソ忙しかった。そしてプレッシャーとの戦いでもありました。思い出せばまさに「熱いひと夏」だった。初めてのレコーディング、しかも自分でもにわかに信じられないような素晴らしいメンバーと。Gilad Hekselmanにメールをして、すぐにオッケーの返事がきてすべては動き出した。興奮とともにもう針は戻せない。やるっきゃない。毎日のように状況が変化し、気持ちが浮き沈みするなかで、とことんやりきった記憶があります。そして本番二週間前に、参加予定だったドラマーが急遽参加できなくなったときの焦り。慌てて探した結果、E.J. Stricklandも即快諾してくれた。家のあるクイーンズとスタジオのあるブルックリンをしょっちゅう行き来し、チキンオーバーライスで空腹をごまかした笑、あの夏をふと思い出してしまった。

一昨年の夏はといえば、Kazuki Yamanaka Back In Japan 2014と銘打って初めてのツアーを日本で敢行した。ニューヨークでの大学院を卒業した直後の2年ぶりの一時帰国だった。それまで大々的なツアーはしたことがなかったから、わからないことばかりだったし、何より演奏面でもいろいろと課題にぶつかった覚えがある。最近よく思うのだが、あの経験がなければ今の自分はない。それはこのときのツアーに限らず、渡米留学前の3年間の日本での演奏経験もそうだ。あの何もわかっていなかった時期に、自分なりに試行錯誤した経験がなければ今の自分はありえない。わからないときこそ人は考えるのだと思う。そしてあの頃にできた人とのつながりが今になってすごく有り難いものとなっている。それは去年帰国してから、ずっと感じていることだ。

話を戻すと、2014年のツアーでひと月半日本に滞在したあと、再び渡米した。ツアーで浮き彫りになった課題を胸に、いろいろと考え、ニューヨークでさまざまな場に足を運んだ。それからのニューヨークでの1年、最後には名だたるメンバーとのレコーディングまですることができて(当初想像もしていなかった)、課題に対する答えは見つかったかのように見えるかもしれないが、残念ながらそうではなかった。レコーディングで気づかされたのは彼らとの歴然とした距離だった。同世代で世界を牽引する彼らのパフォーマンスに、今思うと情けないほど圧倒された。言うならば、テレビで見るサッカーのブラジル代表と、実際に戦って肌で感じるブラジル代表の違いみたいなものだった。つまり、ステージ上にいる彼らを客席で見る凄さと、一緒にやって伝わって来る圧力は全然違ったということ。レコーディング直後、疲労感と達成感で呆然とするなか、同時に大きなショックを受けた。何ということはない、地力の差。しかし、何とかして彼らと同等に渡り合える力をつけたいという思いが強烈に芽生えた。そしてそののち、帰国することになって今に至る。

実を言うと、この日本に帰ってきて僕自身、かつてないくらい色々なもの掴み、成長することができたように思っている。ニューヨークにいても掴めなかった様々な答えがここ最近、ようやくわかってきた気がしているのです(きっとまだまだわかってないんだろうなと思いつつ)。もちろんそれはニューヨークで得た経験がようやく生きてきたというのも確かにある。一方で、日本にいれば真剣に音楽に取り組めるギグ(演奏機会)のチャンスを自らどんどん作っていけるし、素晴らしいミュージシャンと共演するチャンスも多いし、尊敬する先輩からアドバイスをもらったり、ミュージシャン同士で音楽について深く議論することができたりする。そして生活のことでやきもきせずに、音楽にじっくり向き合える。そういう環境が自分を成長させてくれたように思います。おそらくニューヨークにあのまま残っていたら、気づけなかったことがたくさんあったと思います。

しかし、それでも、いやそれだからこそ、もう一度ニューヨークに行って、いろんなものを見たり聞いたり、そして何よりも現地の凄腕ミュージシャンたちと日常的にもっと頻繁に演奏するチャンスをつかみに、もう一度行ってみたいという思いがあります。今なら1年前のような衝撃も少しは客観視できる地力がついたかなと。だからこそ、このタイミングでビザが申請できて良かったんだと思います。もう一度断っておくと、まだビザはとれたわけではなく、どうなるかわからないのですが。ただ申請が完了しただけですから。完全に行ける気になってますが、どうなるかわからないのです笑。

毎年6月が忙しいという話からだいぶ逸れてしまいましたが、そうです今年の6月はツアーです。さっきの2014年以来2年ぶりのツアーです。CDをリリースしてから、ちゃんとリリースツアーをやれていなかったのですが、待望のそれです。アルバムSongs Unconscious-mindedの収録曲を中心に、オリジナル曲ばかりやると思います。

当たり前ですが、楽しみです。そしてまた今回もたくさん課題が見つかるといいなと思っています。このツアーのあとは、自分のバンドの演奏予定は一切いれてませんので、ぜひともお見逃しなく!


<Kazuki Yamanaka Quartet Tour 2016 ~Songs Unconscious-minded~>
山中一毅(alto & soprano sax, compositions)
渡辺ショータ(piano)【名古屋・京都公演に参加】
佐藤浩一(piano)【大阪・関東3公演に参加】
大塚義将(bass)
桃井裕範(drums)
6/8(水)@名古屋・金山 Mr.Kenny's
19:30〜 予約¥3000当日
¥3500学生¥2500
TEL 052-881-1555
http://www.mrkennys.com
6/9(木)@京都・三条 le club jazz
19:30〜 予約
¥3000当日¥3500学生2500
6/11(土)@大阪・梅田 Jazz On Top
19:30〜 
予約¥3000当日¥3500学生¥2500
TEL 06-6311-0147
http://www.jazzontop.com/index2.htm
6/23(木)@埼玉・蕨 Our Delight
19:45〜 予約/当日
¥2500学生¥1500
TEL 048-446-6680
http://ourdelight.blog.jp
6/25(土)@三鷹 Una Mas
14:00〜 
予約/当日¥2500学生¥1500
TEL 0422-36-6252
http://unamas.jp
6/26(日)@御茶ノ水 NARU
19:15〜 予約/当日
¥2500
TEL 03-3291-2321
http://www.jazz-naru.com
 

というわけで各地で皆さんにお会いできるのを楽しみにしております!
※各地で空き時間にレッスンも受け付けていますのでご興味のある方はkazuki.yamajazz@gmail.comまでご連絡ください。レッスンに関する考え方などはhttp://kazukiyamanaka.com/#lessonをご覧ください。

最後に、僕のアルバムがどんな感じか全然知らない人もいると思いますので、久々にプロモーション動画をシェアします。ちなみにこの動画は自分で編集しました。当時そのためにニューヨークの市立図書館に通っていたのを思い出します。

そして、レコーディングから1周年記念ということで、1曲だけフルトラックでユーチューブにアップしました。「浜辺の歌」のオリジナルアレンジ。今改めて聴くといろいろ気に食わない部分もありますが、自分のソロはアルバムの中で一番気に入っています。あとGilad Hekselman(guitar)とFabian Almazan(piano)が同時に掛け合いでソロをとっています。今思うと何とも贅沢ですし、彼らが遊び心溢れる素晴らしいソロをこういった日本の歌のアレンジでとってくれたことを誇りにも思います。ぜひ最初から最後まで聴いてみてください。

これらの動画の曲はツアーですべてやるつもりです。でもCDとは全然違う演奏になると思います。もはや考えてることや想像していることが1年前とは全然違うからです。今の方が絶対いいと思っています。なので、この動画を見て満足してライブに来ない、なんてことはしないでください。お願いしますね笑

0 件のコメント:

コメントを投稿